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みなさん、こんにちは。
Galaxy Watch 7の血圧測定機能、気になっている方も多いのではないでしょうか。「スマートウォッチで血圧が測れる」というキャッチコピーは魅力的ですが、実際のところどれほど信頼できるのか、気になりますよね。今回は、韓国の医療専門誌や大韓高血圧学会の発表内容をもとに、この機能の精度と限界について詳しく紹介します。韓国では日本よりもスマートウォッチの医療機能に関する議論が活発で、かなり踏み込んだ専門家評価が出ています。日本ではなかなか目にしない情報ばかりですので、ぜひ参考にしてください。
韓国現地の情報
Samsungの公式説明
Samsung Newsroom KoreaおよびZDNet Koreaによると、Galaxy Watch 7は2024年7月10日にパリで開催されたGalaxy Unpacked 2024で発表されたWear OS搭載スマートウォッチです。
Samsungは新世代バイオアクティブセンサーにより「血圧・心拍数・睡眠品質・血中酸素飽和度・ストレス指数などの測定精度が向上し、激しい運動中の心拍数測定は従来センサー比で30%以上改善された」と説明しています。また、ECGと血圧モニタリング機能によりユーザーの心血管健康管理に役立つと強調しています。
大韓高血圧学会・医療専門誌の評価
ここが本題です。韓国医療専門誌のメディカルタイムズ(2025年5月)は、大韓高血圧学会 春季学術大会の内容を詳細に報じています。
分盆堂ソウル大病院(循環器内科)の全基鉉教授は「Galaxy WatchなどのスマートウォッチはPPG(光学心拍センサー)から波形を抽出して血圧を推定する構造であり、皮膚の厚さ・血管位置・血流動態など多様な変数によって精度に限界がある」と指摘。ヨーロッパの研究データを引用しながら、「スマートウォッチとABPM(24時間活動血圧計)との高血圧診断一致度はAUC 0.77であり、活用性は高いが診断ツールとしては不十分」と評価しています。
さらにメディカルオブザーバーは、ソウル大病院の臨床データを詳細に分析しており、以下のような具体的な数値が示されています。
臨床精度データ
| 項目 | 測定結果 | 医療機器許容基準 |
|---|---|---|
| 収縮期血圧 標準偏差 | 7.46 mmHg | 8 mmHg以下 |
| 収縮期血圧 平均誤差 | −0.11 mmHg | ±5 mmHg以下 |
| 拡張期血圧 標準偏差 | 5.85 mmHg | 8 mmHg以下 |
| 拡張期血圧 平均誤差 | −0.28 mmHg | ±5 mmHg以下 |
| 脈拍誤差率 | 2.8%(許容±5%以下) | ±5%以下 |
| 収縮期血圧±5mmHg以内の一致率 | 59% | — |
| 収縮期血圧±10mmHg以内の一致率 | 83% | — |
| 高血圧領域(160mmHg以上)のMSE | −8.7(低く測定される) | — |
全体の数値は医療機器基準をクリアしているものの、高血圧領域になると測定値が実際の血圧より低く出る傾向があることが明確に示されています。
主なスペック情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2024年7月10日 |
| サイズ | 40mm / 44mm |
| OS | Wear OS(One UI Watch 6→8へアップデート済み) |
| プロセッサ | 3ナノ・ペンタコアプロセッサ |
| センサー | PPG・ECG・BIA統合バイオアクティブチップ |
| 血圧測定方式 | PPG光学センサーによる間接的(非観血的)測定 |
| 補正周期 | 28日ごとに再補正が必要 |
| 睡眠無呼吸検知 | FDA承認済み |
| AGEs測定 | 皮膚の最終糖化産物(血糖関連指標)を測定可能 |
| 対応国(血圧機能) | 韓国・EU・オーストラリア等(米国は未対応) |
| 米国定価 | 40mm: $349.99 / 44mm: $379.99 |
| 生産終了時期 | 40mm(2025年6月製造分)、44mm(2025年12月製造分)にて断種 |
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コミュニティ・ユーザーの声
meeco.kr(韓国ガジェットレビューコミュニティ)では、「補正血圧を複数回測定すれば精度は高い」という声がある一方で、「センサー精度がこの程度では血糖測定を搭載しても意味がない」「アップグレードされたセンサーを十分に活かせていない」といった批判的な意見も目立ちます。
ナムウィキ(韓国版ウィキペディア的なユーザーコミュニティ百科)には「補正後15日以降は毎日0.02mmHgずつ測定値がずれていくため、4週ごとのカフ補正が事実上必須」との指摘も掲載されています。また複数ユーザーから「キャリブレーション時の血圧値に測定値が引きずられやすい」という報告もあり、補正自体の精度が測定精度の天井になっているという構造的な問題点も指摘されています。
日本現地からの評価
韓国の医療専門家の評価を読んで、私が特に気になったポイントをいくつかお話しします。
「収縮期±5mmHg以内の一致率が59%」という数字の重さ
臨床データで「医療機器基準に合致」とあるのは事実ですが、Bland-Altman分析での一致率が59%(±5mmHg以内)というのは、実用レベルで考えるとかなり厳しい数字だと思います。10回測って6回しか「ほぼ正確」ではないということですよね。高血圧の診断・管理という文脈で使うには、まだ信頼性に不安が残ります。
エンジニア視点で見ると、構造的な限界がある
Galaxy Watch 7の血圧測定はPPGセンサーによる間接推定です。つまり光で血流を読み取り、そこから数理モデルで血圧値を算出しているわけで、カフで動脈を直接圧迫して測る方式とは根本的に異なります。センサーの精度向上には限界があり、モデルの改善が主戦場になりますが、そこに個人差(皮膚の厚さ・血管位置)が介入するのは避けられません。「28日ごとに補正が必要」というのも、モデルが個人の生体変化に追いつけない証拠だと見ています。
FDA未承認という事実は日本ユーザーも知っておくべき
米国では血圧測定機能が使えないという事実は、機能の成熟度を端的に示しています。日本でGalaxy Watch 7を使っている場合、血圧測定機能が使えるかどうかは購入地域の設定によっても異なるようですが、仮に使えたとしても「FDAが認めていない精度のもの」として使う意識が必要だと思います。
それでも「傾向把握ツール」としての価値はある
批判的な点ばかり挙げましたが、「血圧の絶対値を精密に知る」のではなく「自分の血圧が最近上がり傾向にあるかどうかをざっくり把握する」という使い方なら、十分に意義があると思います。高血圧に気づかず放置するより、スマートウォッチが「最近高めですよ」と知らせてくれて病院に行くきっかけになるなら、それは大きな価値です。韓国の大韓高血圧学会も「早期発見のための一次的有効性はある」と認めているのがそのエビデンスです。
論文未発表問題はかなり気になる
専門家がデータの論文発表をSamsungに要請しているにもかかわらず、「医療機器として位置付けられると規制が増えるため論文を出したくない」という構図が指摘されているのは、日本のメディアではほとんど取り上げられていない重要な観点です。消費者としては、論文が出ない限り第三者による精度検証が難しいことを念頭に置いておく必要があります。
Galaxy Watch Ultraや次世代モデルへの期待
Galaxy Watch 7は2025〜2026年にかけて生産終了が確認されています。次世代モデルがどこまで精度改善を果たすか、特に高血圧領域での精度向上が実現するかに注目しています。競合のApple Watchも血圧測定機能の開発を進めていると報じられており、この領域はこれから大きく動くと見ています。
まとめ
Galaxy Watch 7の血圧測定機能は、韓国の医療専門家・大韓高血圧学会・学術研究から得られた評価をまとめると、以下のように整理できます。
- ✅ 医療機器の許容基準は数値上クリアしており、韓国食薬処・CEマーク取得済み
- ✅ 血圧の「傾向把握」ツールとして若く健康な人の日常的なモニタリングには有用
- ✅ ECG・不規則心拍アラートなど関連機能の信頼性は一定水準にある
- ❌ 高血圧領域(収縮期160mmHg以上)では実際より低く測定される傾向がある
- ❌ 28日ごとの再補正が必須で、補正値に測定値が引きずられやすい
- ❌ 高血圧患者を対象とした検証研究が存在せず、診断ツールとしての使用は非推奨
- ❌ FDA未承認で米国では血圧機能が使えない
「スマートウォッチで血圧が測れる」は事実ですが、それは「正確な医療診断に使える」とは別の話です。健康意識を高め、異変に気づくためのツールとして位置づけて使うのが現時点では最も賢い活用法だといえます。精密な血圧管理が必要な方は、引き続きカフ式血圧計を主軸に使ってください。
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