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みなさん、こんにちは。
LGの空気清浄機やエアコンに搭載された「AIスペースケア」って、実際どこまで賢いの?と気になっている方は多いと思います。この記事では、韓国現地のメディアやユーザーコミュニティの一次情報をもとに、LGのAI空気質センサーがどんな仕組みで動いているか、何を検知してどう制御するかを日本語でわかりやすくまとめます。また、エンジニア目線での技術的な考察と、ThinQプラットフォームの課題についても正直にお伝えします。
韓国現地の情報
そもそも「AIスペースケア」とは何か
LGが2025年1月21日に韓国で発売した「퓨리케어 오브제컬렉션 AI+ 360° 空気清浄機(モデル番号:AS355NGNA)」は、韓国における同カテゴリ製品として初めて「AI空気質センサー」を搭載したモデルです。
전자신문(ETニュース)の報道によると、このセンサーはディープラーニングで学習済みであり、ホルムアルデヒド・アンモニア・揮発性有機化合物(VOC)の3種の有害ガスと油煙を個別に識別・検知できることが、韓国標準協会(KSA)のテストで検証されたとのことです。単に「汚れている」とざっくり検知するのではなく、汚染物質の種類と濃度に応じて動作を変えるという点が従来機との大きな違いです。
LG電子公式ニュースルームによると、홍순열 LG電子 ES事業本部 エアケア事業担当は「共感知能を強化した革新的な空気質管理ソリューションで、室内空気清浄と衛生など差別化された顧客体験を提供する」とコメントしています。
AI空気質センサーが検知できる9項目
ネクストデイリーおよびメガエコノミーの報道によると、従来モデルが検知していたPMシリーズや総揮発性有機化合物(TVOC)に加え、今回新たにホルムアルデヒド・アンモニア・油煙の検知が加わりました。
| 検知項目 | 分類 |
|---|---|
| PM1.0(超超微粒子) | 粉塵 |
| PM2.5(超微粒子) | 粉塵 |
| PM10(微粒子) | 粉塵 |
| 油煙 | 料理時ガス |
| においTVOC | 有機ガス全般 |
| ホルムアルデヒド | シックハウス原因物質 |
| 二酸化窒素 | 燃焼系ガス |
| アンモニア | ペット排泄臭 |
| CO₂・温度・湿度 | 環境データ(参考値) |
これだけ多項目をカバーするのはなかなか珍しい構成です。さらに、スマートホーム専門ブログiotstlabs(brunch.co.kr)の分析によれば、リビングやキッチンなど各部屋にセンサーを設置することで、IoT機器と連携した空間ごとの精密管理が可能になるとのこと。モーションセンサー・照度センサー・ドアセンサーとの連携も視野に入っています。
AIカスタム運転:学習して省エネする仕組み
「AI맞춤 운전(AIカスタム運転)」と呼ばれる機能は、毎時間室内の空気質データを学習・分析し続け、「この時間帯は空気がきれいだ」と判断したタイミングでファンの稼働を止め、ディスプレイ輝度を自動で下げます。LG電子の発表では、従来のAIモード比で消費電力を最大50%以上削減できるとされています。
한국경제(韓国経済新聞)の記事によると、LG ThinQアプリで室内の間取りを登録・撮影して自分の位置を指定するだけで、AIが画像を分析し自動で空間管理を行う仕組みとのことです。室内の大気質が悪いと判断された際は、空気清浄機能が自動起動します。
휘센エアコンのAIスマートケアも同軸で進化
LG電子のAI AIRストーリーページによると、2024年発売の「휘센 오브제컬렉션 타워I エアコン(9シリーズ)」にはレーダーセンサーが搭載されており、最大5mの範囲で人の在室を検知します。在室者がいない場合は通常比72%の省エネモードに自動切り替えされるため、外出し忘れてもある程度は節電できるという発想です。
AIスマートケアは状況に応じて以下を自動切り替えします:
- 暑い:強風を前面に送る「快速冷房」
- 涼しくなった:身体に直接当たらない「快適冷房」
- 空気質が悪い:「空気清浄」モードに自動移行
スペックまとめ
| 項目 | 퓨리케어 AI+ 360° | 휘센 タワーI 9シリーズ |
|---|---|---|
| 主要AI機能 | AI空気質センサー、AIカスタム運転 | AIスマートケア、レーダー在室検知 |
| センサー検知数 | 9種類 | レーダー(最大5m) |
| 省エネ効果 | 従来AIモード比最大50%以上削減 | 在室なし時72%節電 |
| AI認証 | AI+認証(韓国標準協会・ワイズストーン) | — |
| フィルター | MOF素材 Mフィルター(脱臭40%向上) | — |
| スマートホーム連携 | ThinQアプリ(Wi-Fi必須)、Matter対応(別途ハブ要) | ThinQアプリ |
| 韓国市場価格帯 | 70〜150万ウォン(約7.5〜16万円) | 460〜795万ウォン(約50〜87万円) |
| 発売日 | 2025年1月21日 | 2024年 |
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ThinQアプリの普及とプラットフォームの課題
ポジティブな話として、iotstlabsの調査によれば、LG家電購入者のThinQアプリ登録率は2023年春時点の10%台から、2024年春には60〜70%まで急上昇しています。1年で数倍という伸びは相当なものです。
一方で、同ブログやIoTコミュニティではThinQの閉鎖性について厳しい声もあります。連携できる他社ブランドは「Apple HomeKit」「Matter」「Samsung」「Aqara」など限られており、Samsungの「SmartThings」が100以上のブランドと連携できることと比べると、見劣りするとの評価が出ています。
また、Matterを使うにはwebOS 22以上搭載のTVか、別途購入が必要な「씽큐 온(ThinQ On)」ハブが必要という点も、ハードルが高いと指摘されています。Apple HomeKitについても、2022年の連携発表から2年7ヶ月が経過した時点で、アップデートで追加された対応製品はサーモスタット1機種のみとのこと。
日本現地からの評価
エンジニア視点で見るAI空気質センサーの面白さ
私が気になったのは、「9種類の汚染物質をそれぞれ識別する」という部分です。たとえばホルムアルデヒドとアンモニアとTVOCは化学的に別物で、それぞれ検知に適したセンサーの種類も違います。これを1台にまとめて、かつディープラーニングで汚染の「種類」まで判定するというのは、センサーフュージョンの観点から見ても技術的に面白い取り組みです。
通常、家電向けの安価なガスセンサーは特定のガスに選択性が高くない場合も多いのですが、今回韓国標準協会(KSA)の第三者テストで個別識別が認証されているというのは、単なる「AI感」ではなく実測の裏付けがある点で信頼性が上がります。AI+認証(ISO/IEC 25059などに基づく)を取得しているという事実も、マーケティングだけでない開発姿勢を感じさせます。
日本で使う場合に気になるポイント
日本ではLGの空気清浄機は一部モデルが流通していますが、韓国向けの「퓨리케어 AI+ 360°」がそのまま正規販売される可能性は現時点では高くありません。並行輸入品で入手するとしても、ThinQアプリが日本語完全対応かどうか、また日本のWi-Fi・通信環境でMatterが正常に動くかという点は要確認です。
LGのThinQとSamsungのSmartThingsを比較したときの閉鎖性の問題は、韓国コミュニティでも正直に指摘されており、これは日本のユーザーにとっても同様の懸念です。すでにSmartThingsでスマートホームを構築している方にとっては、SmartThings 使い方完全ガイド|韓国スマートホーム対応家電の連携術でもまとめているように、SmartThings側のエコシステムのほうが現時点では互換性の広さで優位です。
「初期学習期間の不安定性」は正直な課題
AIカスタム運転は「使い込むほど賢くなる」仕組みですが、裏を返せば最初の数週間はAIが最適化されていない状態で動きます。これはオンデバイスAI製品全般の課題で、ユーザー側にある程度の忍耐が求められます。「買ってすぐ完璧に動く」を期待していると、初期の動作にがっかりするケースもあるでしょう。
휘센エアコンのレーダーセンサー節電は実用的か
在室検知で72%節電という数値はインパクトがありますが、一人暮らしで部屋の出入りが多い場合は頻繁にモード切替が発生して、かえって快適性が下がる可能性もあります。家族構成や生活パターンによって恩恵の大きさが変わる機能なので、自分のライフスタイルに合っているかどうかを冷静に考えるのが大事です。
まとめ
LGのAI空気質センサーとAIスペースケアは、「なんとなくAI」ではなく、第三者認証・複数センサーフュージョン・ディープラーニング学習という実装の裏付けがある技術です。9種類の汚染物質を個別識別して自動制御するというアプローチは、空気清浄機の進化として本質的な方向性だと感じます。
一方で、ThinQプラットフォームの閉鎖性・Matter対応の敷居の高さ・Apple HomeKit連携の遅さといった課題は韓国コミュニティでも率直に批判されており、ハードウェアの完成度に対してエコシステムが追いついていない印象です。日本で入手・使用する際はこの点を踏まえた上で検討することをおすすめします。
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