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SmartThings Hub / Station レビュー2024|Samsungスマートホームの中枢を徹底解説
みなさん、こんにちは。スワローインキュベート代表の大野です。
結論から言うと、SmartThings Station(2023年発売)は「スマートホームの入り口として最もコスパが高いSamsungデバイス」です。
最近、韓国のテックメディアや家電量販チェーンのオンライン掲示板をウォッチしていると、「스마트씽스(SmartThings)を中心にした家庭内IoT構築」の話題がものすごく盛り上がっています。日本ではまだピンとこない方も多いかもしれませんが、韓国ではSamsungの家電を買ったら「とりあえずSmartThingsで繋ぐ」が当たり前になっているくらい普及しています。
今回は、そのSmartThingsエコシステムの「中枢」となるデバイス、SmartThings Hub(旧モデル含む)とSmartThings Stationについて、公式スペック・韓国テックメディアの情報をもとにエンジニア視点で深掘りします。
SmartThings Hub / Stationとは何か?
SmartThings自体はSamsungのスマートホームプラットフォームです。アプリ単体でも使えますが、ZigbeeやZ-Waveといったスマートホーム向けの短距離無線プロトコル対応デバイスを繋ぐには、専用のハブ(Hub)が必要になります。
これを「ただのWi-Fiルーターの付属機能でできないの?」と思う方がいるかもしれませんが、Zigbeeは2.4GHz帯を使いつつもWi-Fiとは全く異なるプロトコルで動作します。低消費電力・低コスト・メッシュネットワーク対応という特性があり、電池駆動のセンサーや照明スイッチに広く使われているため、専用チップを積んだハブが必要なんですね。
Samsungはこのハブ機能を以下のように進化させてきました。
| 世代 | 製品名 | 主な変更点 |
|---|---|---|
| 第1世代 | SmartThings Hub v1 (2014) | Zigbee / Z-Wave 対応スタート |
| 第2世代 | SmartThings Hub v2 (2015) | ローカル処理対応・USB拡張 |
| 第3世代 | SmartThings Hub v3 (2018) | Wi-Fi内蔵・クラウド依存低減 |
| 新世代 | SmartThings Station (2023) | ワイヤレス充電統合・Matter/Thread対応 |
注目すべきは2023年登場のSmartThings Stationで、これは「ハブ機能」+「Qi対応ワイヤレス充電器」という組み合わせが最大の特徴です。テーブルの上に置いてもインテリアに馴染む薄型デザインで、スマートホームデバイスとしての実用性と生活への溶け込みやすさを両立しています。
SmartThings Station スペック詳細
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 対応プロトコル | Zigbee 3.0 / Matter / Thread / Bluetooth 5.0 |
| Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11 a/b/g/n/ac)2.4GHz / 5GHz |
| ワイヤレス充電 | Qi(最大15W) |
| 電源 | USB-C(45W アダプター付属) |
| サイズ | 約100 × 100 × 8.9mm |
| カラー | White / Black |
| クラウド連携 | SmartThings Cloud(Samsung Account) |
| 音声アシスタント連携 | Bixby / Google Assistant / Amazon Alexa |
| ローカル処理 | 一部対応(Matterデバイス等) |
| Matter認証 | 取得済み |
プロトコル面をエンジニア視点で見る
旧来のSmartThings Hub v3まではZ-Waveにも対応していましたが、SmartThings StationはZ-Waveを非搭載という点は注意が必要です。
一方で、Matter / Thread対応は大きな前進です。MatterはApple・Google・Amazon・Samsungが共同策定したスマートホーム標準規格で、「どのエコシステムとも繋がる」を目指したプロトコルです。ThreadはIPベースの低消費電力メッシュネットワーク規格で、Matterの「トランスポート層」として使われます。
つまり、SmartThings StationはMatter Border Routerとして機能し、ThreadデバイスをIPネットワークに橋渡しする役割も担います。これはHomeKitのHome Hubや、Google Nest Hubが担う役割と同等です。
韓国テックメディア「IT동아」などでも「Matter対応でAppleやGoogleとの相互運用性が現実的になった」と評価されています。
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SmartThings Hub v3 vs SmartThings Station 比較
「既存のHub v3を持っている、Stationに乗り換えるべきか?」という疑問をよく見かけます。エンジニア視点で整理します。
| 比較項目 | Hub v3(2018) | Station(2023) |
|---|---|---|
| Zigbee | ✅ 対応 | ✅ 対応(3.0) |
| Z-Wave | ✅ 対応 | ❌ 非対応 |
| Matter | ❌ 非対応 | ✅ 対応 |
| Thread | ❌ 非対応 | ✅ 対応 |
| Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 5 |
| ワイヤレス充電 | ❌ なし | ✅ Qi 15W |
| サイズ感 | 縦置き/横置き型 | 薄型フラット |
| USB拡張ポート | ✅ USB-A あり | ❌ なし |
| 価格帯(参考) | 旧モデル・在庫次第 | 約7,000〜10,000円 |
Z-Waveデバイスを多数持っている方はHub v3(または他社Z-Wave対応ハブ)を継続使用する選択肢も現実的です。一方、これからスマートホームを始める方や、すでにIKEA TradfriなどZigbee/Matterデバイスを中心に使っている方にはStationの方が将来性があります。
Matter対応のポイント
Matter規格のデバイスはSmartThings経由でGoogleやAppleのエコシステムとも連携可能です。「SamsungとAppleって仲悪いんじゃないの?」と思われそうですが、Matterは業界標準規格なのでそこは割り切って使えます。実際、韓国の家電ユーザーコミュニティ「클리앙(クリアン)」でも「GalaxyスマホはないけどSmartThings Stationを買ってApple HomeKit経由で使ってる」という投稿が普通に見られます。
SmartThings Stationで何ができるのか?
1. スマートホームデバイスの一元管理
SmartThingsアプリからZigbeeの照明・センサー・プラグ・鍵などを登録・操作できます。Samsung Galaxy以外のスマートフォンからも操作可能です(Androidは特に相性◎)。
Samsung SmartThings スマートホーム 使い方 2026年完全ガイドでも詳しく解説されていますが、SmartThingsは単なるリモコンアプリではなく、「オートメーション(自動化)」が本質的な価値です。「深夜0時以降に動体センサーが反応したら照明を点けてプッシュ通知を送る」といったルーティンを、コードを書かずに設定できます。
2. Bixbyとの音声連携
Samsungデバイスを使っている方なら、BixbyとSmartThingsの組み合わせは特に強力です。「ハイ、ビクスビー、リビングの照明を暗くして」のような操作ができます。SmartThings × Bixby 音声連携の使い方【2026年最新ガイド】も参考にしてみてください。
3. ワイヤレス充電台として常設できる
これが地味に便利なポイントです。Hub機能だけのデバイスは「置き場所に困る」「インテリアに馴染まない」という問題がありますが、Stationは充電台として机の上に常設する理由ができます。デバイスとしての「存在意義」がインテリアと一致しているのはプロダクトデザインとして上手いなと思います。
韓国のインテリアメディア「오늘의집(오늘의집)」でも、SmartThings Stationをデスクトップセットアップに組み込んだ写真が多数投稿されており、単なる機能デバイスを超えたポジショニングが見えます。
導入時の注意点
クラウド依存の問題
SmartThings全体を通じた課題として、クラウドへの依存度が高い点が指摘されることがあります。Matter/Thread対応デバイスはローカル処理が可能になりつつありますが、SmartThingsサーバーが落ちると全体的な自動化が止まるケースがあります。2022〜2023年に韓国・海外で複数回の障害報告があり、クリアンやRedditのr/SmartThingsコミュニティで話題になりました。
ミッションクリティカルな用途(防犯・医療)には単体での使用は推奨しません。一般家庭の利便性向上用途であれば十分です。
Z-Waveデバイス移行コスト
前述のとおり、Stationへ移行する際にZ-Waveデバイスを多数持っている場合は注意が必要です。Z-WaveデバイスをZigbeeやMatter対応品に置き換えるコストが発生します。
こんな人におすすめ
- これからスマートホームを始めたい方:Stationはコスパ良好なスターターデバイス
- Samsungの家電(TV・冷蔵庫・エアコン等)を複数持っている方:SmartThingsとの連携度が高く、恩恵を受けやすい
- Apple HomeKitやGoogle Homeとも繋ぎたい方:Matter対応で相互運用が可能
- デスク周りをすっきりさせたい方:充電台兼用で置き場所に困らない
まとめ
SmartThings Stationは「スマートホームハブ+ワイヤレス充電器」という一石二鳥の設計と、Matter/Thread対応による将来性の高さが魅力のデバイスです。
旧来のHub v3と比べてZ-Waveが非対応になった点はトレードオフですが、これからスマートホームを始める方や、Zigbee/Matterベースで構築したい方には現時点で最もバランスの良い選択肢と言えます。
Samsungがスマートホームに本気を出しているのは、韓国市場の動向を見ていれば明らかです。2024年以降もMatterエコシステムは拡大を続けており、SmartThings Stationはその波に乗るための「入り口」として十分な実力を持っています。

